ボクは八方美人が苦手である。
八方美人とは、誰にでもいい顔をする人のこと。
相手によって態度を変えず、誰に対しても平等に接する。
実に素晴らしい人間だ。
当然そんな出来た人には仲間が集まる。
その人を悪く言う人はほとんどいない。
「目には目を~」をモットーにし、嫌いな人間にはあからさまに塩対応を見せる僕とは大違いだ。
しかしこんな素晴らしい人間に対して、ボクはむかつくことがある。
では、どういったときにムカつくのだろうか?
八方美人にむかつく瞬間
八方美人は誰にでも優しい。
ボクのような性根の腐った人間にも優しくしてくれる。
そんな八方美人に対し、最初はボクも悪い印象は抱かない。
むしろ、話しやすい人だなぁ…と好印象を抱くことも少なくない。
しかしだ!
八方美人の優しさはボクに対してだけのものではない。
誰にでもその優しさをバラまく。
そしてその優しさの対象はボクの嫌いな人間にまで及ぶ。
”自分の嫌いな人間と仲良くしている”
この事実が、思春期の男子より揺れやすいボクの感情に大きな荒波を立てる。
100がMAXの好感度メーターがあるとしたら、60から30ぐらいまで一気に下がるのだ。
ああ、分かってる。
器がものすごく小さいのは自覚している。
だが自分の心に嘘はつけない。
ボクは誰かが自分の嫌いな人間と仲良くしてるのを見るとムカついてしまう。
それが繰り返されると、そのうちその八方美人まで嫌いになる。
そしていつしか嫌いなヤツだらけになる。
スタッフが30人しかいない職場で、20人ぐらい嫌いというケースもあった。
そんでもって最終的にぼっちになるとこまでがお約束である。
ボクの人生はずっとこのワンパターンだ。
あだち充作品に出てくる主人公の顔ぐらい変化がない。
だが反省はしていない。
むしろぶっちゃけ
「俺が嫌いな人間にはお前らも塩対応しろや!」
ぐらいに思ってる。
八方美人は苦手だが…
誰にでも優しい八方美人と、嫌いな人間にはめっぽう冷たい僕とどっちが悪いか?
友人の多さを見れば一目瞭然だろう。
もう圧倒的に僕が悪い。100対0ぐらいで僕が悪い。
小学生の道徳の授業でどっちが悪いかアンケート取ったら、9割以上のガキんちょどもが僕を悪者と断定するだろう。
その結果に対し、先生もたぶん「うん、正解!」って言うと思う。
ボクの考えは道徳の教科書には載らない。
誰にでもいい顔する男
「人の悪口を言わない」
「人によって態度を変えない」
一般的に”良し”とされる社会人としての態度だ。
だが、ぶっちゃけ僕はこういった人間をあまり信用できない。
誰にでもいい顔をしていれば、どこかで必ず矛盾が出てくると思うからだ。
たとえば、昔ボクが働いていた職場に「誰にでもいい顔する男」がひとりいた。
その名も島袋だ。
島袋は人の懐に入り込むのがうまい。
その人懐っこさから職場内では愛されキャラになっている。
ボクに対しても初めて会ったときから友好的で、初めはとくに悪い印象ではなかった。
こうした八方美人タイプの人間は初対面では割といい人に映ることが多い。
そしてこの島袋のスゴイところは、なんといっても共感力にある。
あるとき、僕はポンコツ上司の”高橋”に対する愚痴を島袋に話した。
すると島袋は
「わかります、わかります!アイツ俺もムカついてるんスよ!人としてあり得ないっすよね!!」
すっげぇ話を合わせてきた。
しかし次の日の話だ。
「そうそう!わかります!いやぁ高橋さん流石っスね!!」
1日前に人としてあり得ないとか言ってた相手を褒めちぎっている。
昨日言ってたことは何だったんだ島袋。
島袋をよく観察していると、こういう場面がしょっちゅう出てくる。
彼の「わかります!」は、ホントに分かってんのか非常に怪しい。
それ口癖なの?ってぐらい「わかります!」を乱発してる。
おまえ絶対わかってないだろ。
嫌いなものを嫌いとハッキリ言う人は結構好きだ
逆に嫌いなものは嫌いとハッキリいって行動に示す人。
見方によっては大人げないと思うかもしれない。
でもボクは割とこういう人が好きだ。
少なくとも八方美人の人より信用できる。
彼らは嫌いなものをバッサリ否定するため、そのぶん敵も多く作る。
例えば芸能人で言えば
- 太田光
- マツコ・デラックス
- ホリエモン
- 有吉
などは、ハッキリ物を言う分アンチも多い。
だがボクは彼らが好きだ。
ホントは言いたいけど言えない、そんなちょっと毒の詰まったことを代弁してくれる。
ただしハッキリ物を言う人なら誰でも好きになるわけではない。
たとえば、いいともの後番組に出てる偉そうな司会者とかは大っ嫌いだ。
嫌いなものを嫌いということは、下手したらメチャクチャ嫌われるリスクもある。
まとめ:八方美人は苦手
以上のように、ボクは八方美人が苦手だ。
すっげぇ嫌いになる…ってことは少ないけど、正直あまり信用できない。
逆にちょっと孤立してるぐらいの人のほうが好きだったりする。