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AIでゴミ記事が量産される未来が間近かもしれない話

AIの進化が止まらない。

AIが人間の能力を超える時点をシンギュラリティと呼ぶが、様々な分野で一種のシンギュラリティが起こっているようだ。

つい最近ではAIに自動で絵を描かせるサービスが誕生し、本物の絵と区別がつかないと話題になった。

ジャンルは違うが同じオリジナル作品を創る者として、

「真面目に絵を描いてきた人は気の毒だなぁ……」

と思っていたのだが、これが他人事じゃなくなってきた。

ブログ界にもAIで記事を作成するサービスが誕生してしまったのだ。

この新サービスではタイトルと見出しを書くだけで、AIがあっという間に数千文字の文章を自動作成する。

以前からAIで記事を作成するサービスは存在していたが、生成される文章の出来が悪かったため利用者はほとんどいなかった。

だが最新AIでは、下手すればその辺の3流ライターよりもまともな文章を作ってしまうのだ。

ここ数年はすでに低質なコピペブログや拝金主義のアフィサイトが検索結果のほとんどを占めている状態である。

だがAIで記事を大量生産する連中が増えれば、この状況はより一層悪化するだろう。

ネット上には今以上にでたらめな記事が散乱し、今かろうじて息をしている“自分の言葉”で書かれたブログもますます検索結果に出てこなくなる。

見る側もいい加減な情報に嫌気がさしてネット検索を使わなくなり、ウェブサイト自体がどんどん衰退していく。

ブロガーとしては最悪の未来だ。

ところがブログ界で成功してるインフルエンサーの中には、このAIサービスを使うことを推奨している者が少なくない。

その中にはAIサービスを紹介することで紹介報酬を得たり関連する情報商材を売ったりすることが狙いの者も少なくないだろう。

(長期的に見れば自分の首を絞める事になりかねないと思うのだが……)

儲けるためには手段を選ばない彼らとはやはり価値観が合わない。

こんなツールが広まればネットが今以上にゴミで溢れかえることは容易に予想できる。

だが彼らはとにかく自分さえ儲かれば、いくらゴミが不法投棄されようが構わないのである。

表向きは立派な成功者を装っているが、その成功の裏には一線を越えることに罪悪感を覚えない道徳観と狡猾さがあるのだ。

己の利益のためなら平気で嘘をつけるという意味では、オレオレ詐欺師やゲスい週刊誌の記者と同じマインドを持っているのだろう。

そんな詐欺師の言葉を有り難がり、彼らの養分となっている人たちもある意味共犯者である。

ワイドショーの過熱報道とそれに流される視聴者が共犯者であるのと同じように。

……またついつい愚痴を書いてしまったが話を戻そう。

自分の頭で文章を書いてきたブロガーにとってAI記事生成サービスは脅威であり、腹立たしいものでもある。

先ほど話したようにブログ界は終焉に向かっていくかもしれない。

だがどうやら全く希望がないというワケでもなさそうだ。

希望のひとつはグーグルからペナルティを下されるんじゃないかということ。

現在グーグルは同じような記事を書いているサイトにペナルティを下し、検索結果から排除するなど対策をしている。

仮にいまのところAI生成記事にペナルティが下っていなくても、今後AIを利用する人間が増えれば同じような文章も増えるため、それらが重複コンテンツとして一掃される可能性は十分期待できる。

かつて健康関連のでたらめ記事がグーグルのアップデートによって検索結果から一斉に葬られたように。

もうひとつの希望はAIを判別する技術も同時に出てきていること。

AIが書いたものか人間が書いたものかある程度判別できるという。

この判別技術がどれほどの精度なのかは分からないが、上手くいけばこれまたAIで記事を作成してるインモラルな連中を一掃してくれるかもしれない。

この際だからTwitterをペタペタ貼り付けてるだけのゴミサイトや、週刊誌のゲスい部分を煮詰めたようなトレンドブログもまとめて片付けてほしいと思ってる。