このブログを始めてあと少しで4年。
もう更新を辞めることにしました。
というのも、このブログ以外にもいくつかサイトを運営している(非公開)のですが、いろいろ試行錯誤したり分析したりしているうちに、多くの人に好まれる文章や表現者の特徴に気づいたからです。
以下がその特徴になります。
- 極端かつ単純で白黒ハッキリしている
- 誇張的かつ感情的で、断定的な表現を使う
- 「みんな」と同じ感情を共有し、「みんな」と同じように怒る
- 当たり前を疑わない
- 考えは浅ければ浅いほどいい
- 雑な弁別と過度の一般化をする
- 小学生に教えるように分かりやすく伝える
- 論理よりも空気を優先する
- 大局的な意見よりも局所的な意見を発信する
- 魔女狩りには積極的に参加する
- メディアの煽りには全力で乗っかる
- 強者(とみなされてる者)を攻撃し、弱者(と自認してる者)を称賛する
- 自己批判精神は一切持たない
- 文章よりもイラストや動画で表現する
- 自己矛盾は気にしない
- 弱者の味方であるかのように甘い言葉をかけて信者を獲得する
- 物の見方は偏ってるほどいい
- 何手も先の話は考えず1手先のことだけ考える
- 反対意見を言う者には理屈ではなく人格攻撃で応戦する
- ルールを守る者には優しくし、和を乱す者には遠慮なく罵倒の言葉を浴びせる
- 目的よりもルールを守ることを優先する
- 何か問題が起こったら自らの責任は一切省みず政治家や社会のせいにする
- 何を言うかよりも誰が言うかで物事を判断する
- 一般的に「善い」とされている価値観を疑わない
- 他人の加害性に敏感な一方で自分の加害性には鈍感である
以前までこれらの特徴は、僕が「ネット民」と表現してきた一部の層(と彼らの単純さを利用してる人間の表面的言動)にだけ当てはまるものだと考えていました。
いや、そう思い込むようにしていました。
しかしどうやら「ネット民」と「普通の日本人」とのあいだに僕が考えていたほどの乖離はない、というのが現実のようです。
それを裏付けるように、オルテガの『大衆の反逆』やル・ボンの『群集心理』などに描かれた「大衆」や「群衆」の特徴は、以前僕が書いた「ネット民」の特徴とピッタリ一致します。
また前回の記事で紹介した調査結果も、少なからぬ日本人が最低限の読解力すら持っていないことを証明しました。
冒頭の箇条書きはいずれも僕の嫌いな特徴であり、そうならないように意識してきたもの。
ところが世間ではこの特徴に当てはまる発信ほど好まれる。
逆を言えばこの特徴に当てはまらない発信ほど多くの人間を不快にさせる。
つまり僕がこれまで発信してきたのは、大勢の人間を不快にさせる文章なのです。
今書いているこの文章も、不快に感じる人間や理解できない人間のほうが大多数なのでしょう。
いや、そもそも真剣に読んですらいないのでしょうね。
冒頭のやたら長い箇条書きの時点で10人中9人はまともに読んでないだろうと予想しています。
このブログに需要がないことも、ほとんどの人に何も伝わってないことも、閲覧者数に対する「いいね」の少なさを見てよく分かりました。
どうやら僕は何の価値もない文章をずっと書き続けていたようです。