TVやネットニュースを見ていると、Gotoトラベル再開の話題がよく出るようになってきた。
ところが未だにGotoトラベルをやることに反対する声も多く見かける。
そこで今回はGotoトラベルのメリットとデメリットをまとめてみることにした。
Gotoトラベルのメリット
観光に携わる業種の救済
Gotoトラベルのメリットとしてまず考えられるのは、何といっても観光に携わる業種の救済だ。
「不要不急の外出は控えろ」
「県外への旅行は控えろ」
こんなお願いを国がしてるんだから、もっとも自粛による影響を受けている業界と言っていいだろう。
そんな不憫な旅行業界を優先して救済しようとするのはなんらオカシイことではない。
そして観光に携わる業種と言うのは何もホテルや旅行会社だけではない。
土産屋、農家、漁業、交通会社、飲食店など、さまざまな業種の人間が間接的に関わっている。
それぞれに多くの従業員、家族がいることも考えれば、数百万、数千万の人間が恩恵を受けることになるだろう。
これは個々に直接補助金を出すよりも断然効率的にお金が流れることになる。
観光業界が潰れたら…
もし観光業界やそれに携わる会社が潰れたら、そこで働いていた大量の人間が失業保険を受け取ることになる。
また彼らから取っていた税源もなくなるだろう。
そして当然それらの穴埋めは国民全員に回ってくる。
「観光業界で働く人間なんか他人だからどうでもいいよ」
と思ってる人間も、彼らが失業してしまえば結局巡り巡って自分たちの首を絞めることになる可能性は高い。
そう考えると観光業界を支援することは全ての国民にとって恩恵があるとも言える。
価格弾力性がある
観光業界は価格弾力性が大きいというのも、観光業界を支援する理由のひとつだ。
価格弾力性というのは価格の上下によって変動する需要の増減の大きさ。
生活に欠かせないものほど価格弾力性は小さく、嗜好品・ぜいたく品ほど価格弾力性は大きくなる。
たとえば米やトイレットペッパーといった必需品の場合、仮に値下げをしてもそこまで買う人は増えない(=価格弾力性が小さい)。
一方で旅行の場合、価格を下げることで旅行者の数は大幅に増える傾向がある(=価格弾力性が大きい)。
要するに価格弾力性が高いと言われる旅行業界を支援すれば、当然得られる経済効果も大きいワケで、他の業界を支援するよりも費用対効果が高いことになる。
これで景気が良くなれば、給料が上がったり失業率が減ったりと、これまた多くの国民に恩恵がある。
GoToトラベルのデメリット?
逆にGotoトラベルのデメリットは何だろうか?
やはり多くの人が一番に考えるのは感染拡大だろう。
未だにGotoトラベルに対して否定的な考えを持つ人間は多い。
「Gotoをやったらまた感染拡大するじゃないか」
「去年の過ちを繰り返すのか」
ネット掲示板などを見るとこういった意見が多く、Gotoトラベルは失敗だったと解釈している人が未だに多いのが分かる。
だが冷静に見ればGotoトラベルは失敗でも何でもない。
さきほど述べたメリットからGotoトラベルによって実際に救われた人間は数多くいるだろうし、利用する側からしてもかなりお得なキャンペーンだった。
そして何よりGotoトラベルと感染拡大の相関関係は認められていない。
以下のように相関関係を否定する論文も出ている。
いや論文なんか見なくても、実際のデータを見ればGotoと感染拡大に因果関係がないのは一目瞭然だろう。
画像は福岡県となっているが、全国的にほぼ同様の推移をしている。
Gotoを開始したのは2020年7月22日だが、その後感染者数は下がり、11月の後半ぐらいまで低い状態をキープしていることが分かる。
これで感染拡大がgotoのせいだというのはどう考えても無理があるだろう。
以前から人流と感染拡大の相関関係を否定するデータは数多く出ていた。
ボクも度々このブログで人流と感染拡大は関係ないと書いている。
極めつけはここ1か月のデータ。
先月から現在にかけての感染者数の減少具合を見れば、人流と感染拡大に何の相関関係もなかったことは誰の目から見ても明らかである。
まったく人出は減ってないのに感染者数は激減しているのだから。
ここ2週間を見てみても、緊急事態宣言を解除したところで感染者数には一切変化が見られない。
結果から見れば、ただいたずらに飲食店などを痛めつけていただけだった可能性も大いにあると考えていいだろう。
彼らをなぜ信じるのか
自粛派の方々が大好きな”専門家”たちは、つい2か月前ぐらいにこんなことを言っていた。
「今の状況は感染者が減る要素が一つもない」
「このままいけば2万人、3万人になるだろう」
「とにかく人流を抑えるしかない」
「今すぐロックダウンするべきだ」
ところが結果はどうだ。
人出は一向に減っていないにもかかわらず、みるみる感染者が減っていくではないか。
デタラメもいいところである。
「ワクチンが普及したおかげだ」
との声もあるが、ワクチン接種者の増加ぺースとこの急激な感染者の減少ペースはどう考えても比率が合わない。
結局のところ、ある程度感染しやすい人にかかったらその後は自然にピークアウトする、と考えるのが自然なのではないだろうか。
この説は去年の段階からすでに何人かの専門家が唱えていた。
しかしメディアはこういった専門家の意見は無視し、恐怖をあおる発言をする専門家ばかりをスタジオに呼ぶ。
どこかの放送局には「コロナどんどん煽りましょう」というスタッフもいるぐらいだ。
そしてこうした専門家たちの意見を鵜呑みにした人たちが、ヤフーニュースで回答したアンケート結果がこちらである。
ロックダウンするべきが8割。
恐ろしい結果だ。
この時も僕はロックダウンには効果がないという根拠を投稿した。
現状はご存じの通り、ロックダウンどころか人出の減少すらないにもかかわらず、自然と2ケタまで収束している。
仮にこのアンケート結果通りに政府がロックダウンをしていたとしたら、無駄に経済を締め付けて犠牲者を増やしただけになっていただろう。
ヤフーニュースのアンケートほど当てにならないものはない。
そしてこれは今回に限った話ではなく、似たようなことが何度も繰り返されている。
「このままいけば医療崩壊だ」
「42万人の死者が出る」
「2週間後にはニューヨークだ」
結果はどうだっただろう。
「医療崩壊する」「自粛しろ」と再三にわたり訴えてきた医師会は、補助金だけもらう一方で入院を拒否していたり、会長が政治資金パーティに参加したりという有様。
どっかの教授が煽るほどコロナで死なないし、1年半が経ってもニューヨークのようにはなってない。
TVお抱えの専門家たちは、これだけ幾度にもわたって恐怖を煽り、結果を見ればどれも大外れ。
さらに現在の減少理由に関しては「分からない」とお手上げ状態。
にもかかわらず、なぜ未だにこれらの専門家を信頼する人が多いのか不思議である。
無責任はどっち
たまにこんなことを言う人もいる。
「騒ぎすぎるぐらいがちょうどいい。騒いでなんともなかったら、それはそれでいいじゃないか」
火災報知器理論と呼ばれるこの言い分は台風の警報などでは許される。
なんともなかったときのデメリットが少ないからだ。
だがコロナではそうもいかない。
自粛という行為によって生活そのものを脅かされてしまう人間が大勢いる。
自粛の影響によって職を失ってしまった人間からすれば、「騒いだけどなんともなくて良かったね」じゃ済まされない。
自粛を絶対的な”善”だと思っている人は、自粛によって生活がメチャクチャにされてしまう人間の存在を無視している。
数で言えばコロナで苦しむ人間よりも、むしろ自粛によって苦しむ人間のほうが圧倒的に多いだろう。
「経済を優先しろと言う人間はもっと他人のことを思いやれ」
などというセリフをよく聞くが、思いやりが欠けているのは一体どちらだろうか?
「短期的にもっと強力な行動制限を行えば感染は抑えられる」
こんなことを言う人もいるが、これは何を根拠にしているのだろう?
世界のどこを見渡したって、短期間の行動制限で永久に感染を抑えられてる国などほぼ存在しない。
ロックダウンを行ってる国のほとんどは延々と厳しい行動制限を続けている。
あるいはロックダウンをしても抑えられず、行動制限に効果はないと判断して規制を全面解除した国も多い。
仮に行動制限に効果があったとしても、所詮は一時しのぎに過ぎず、制限をやめれば当然再び感染者は増えていく。
ゴールはどこなのか
そもそも去年までは「ワクチンができるまで我慢」という話だったはずだが、またゴールが変わったのだろうか?
未だに自粛を訴える人たちは一体どこにゴールを設定しているのだろう。
ワクチンを国民全員が打つまで?
だいたいどこの国もワクチン接種する人間は7、8割程度で頭打ち。
国民全員がワクチンを接種するなんてことはないし、ワクチンのメイン効果は重症化を防ぐことであって、他者への感染予防効果は限定的。
現在の感染者数を見ても、これ以上自粛を続けるのはデメリットの方が明らかに大きい。
特効薬が出るまで?
100%効果のある特効薬なんてこの先も出る可能性はほぼない。
インフルエンザのタミフル等にしたって100%効くわけではなく、毎年1万~3万の超過死亡者が出ている。
ワクチンで満足できなかった人は、たとえコロナの特効薬ができても満足できないだろう。
2021年10月17日現在、東京の感染者数は40人。
1400万人中40人しか患っていない病気(しかも大半は無症状)のために国民全員が我慢をしている異常事態だ。
この状況でまだ自粛だのリバウンドだの言ってる様子を見ると、もはやこのコロナ騒動は一生終わりそうにない。
そういえば以前、麻生副総理がマスコミに対し
「マスクはいつまで続けたらいいんだ?お前ら知ってんだろ?」
という言葉を浴びせていた。
これは麻生さんがボケてるわけではなく、
「お前らマスコミが国民を煽るからコロナ騒動が終わらないんだろ?一体いつまで煽り続けるつもりだ」
という皮肉だろう。
要するに現在コロナ騒動がここまで大きくなっているのはウイルス自体が恐ろしいせいではなく、マスコミが過度に煽りすぎたのが原因だということ。
分からないことが多かった去年の段階ならまだしも、現状はマスコミが騒ぐほどのウイルスではないというのが政府の共通見解だろう。
政府が緊急事態をダラダラ続けたのは、おそらくマスコミや国民、そして医師会の声にひるんだものと見られる。
コロナの死亡率データを見てもインフルエンザと同等、もしくはそれ以下なため、今の対応は明らかにやりすぎだ。
↑ちなみにこれは去年のデータも混みになっているが、現在は去年よりもはるかに致死率が下がっている。
また厚生労働省が発表している『簡易生命表』によると、80歳の約4%、90歳の約14%がコロナ以外で毎年1年以内に亡くなっている。
一方コロナの死亡率は、一番亡くなりやすい80代以上が1年半で0.118%。
- 80代=約1000人に1人
- 70代=約10000人に3人
- 60代=約100000人に7人
- 50代=約100000人に3人
- 40代=約100000人に1人
- 30代=約1000000人に3人
- 20代=約1000000人に1人
- 10代=約10000000人に2人
これは日本中が恐怖しなければならない数字に見えるだろうか?
1日3000人、年間130万人以上が毎年コロナ以外で亡くなっている日本で。
最近は日本より感染者数が多い欧米諸国でさえ、どんどん制限解除の方向に進んでいる。
すべての規制を解除し、かつての日常を取り戻してる国も少なくない。
その一方で、感染者0の県ですらほぼ全員がマスクをし、マスクをしてない人間が白い目で見られるこの日本の現状は異常だと思っている。
結局のところコロナ禍が終わるかどうかは「国民の気分次第」なのだろう。
コロナ禍の終わりとは感染者数が0になることではなく、国民がコロナとの共生を受け入れることだと考えている。
一体いつになったら受け入れるのか先が見えないが…