ここ数年副業ブームと言われています。
そんな副業の代表格でもあるのが『ブログ』。
最近はブログの広告収入(アフィリエイト)で稼ぐことを推奨する人が非常に多いんですよね。
ネット上にはこんな内容の話が飛び交っています。
「ブログなら簡単に儲かります」
「始めて半年で10万円稼げますよ」
「1日30分の作業で半永久的に収入が入ってきます」
これらの発言を見聞きした人に対してボクが言いたいのは
95%ぐらい嘘だから鵜呑みにしない方がいいよ
って話です。
「ブログは儲かる」と言う人の裏事情
「ブログは儲かる」と発言する人のたぶん9割ぐらいは「ブログは儲かる」と発信することで儲けてる人です。
方法はいろいろあるんだけど、たとえば
- ブログのサーバーを紹介して紹介料で儲ける
- 「かんたんに稼げる方法」などと題した情報商材(有料noteなど)を売る
- オンラインサロンを運営して稼ぐ
などなど。
まあこれらの全てが悪いわけではないし、結果としてブログを始めた人たちが本当に稼げるならいいんですけどね。
でも実際にはブログ始めた人の95%ぐらいが月1000円すら稼げずに辞めていくのが現状です。
「誰でもカンタンに稼げるよ^^」
みたいに言っておかないと、彼ら自身が儲からないんですよね。
なので彼らの発言には嘘が混ざってることをまず疑ってかかったほうがいいですよ。
ブログで儲かってる人はごく一部
とはいえ「ブログで儲かる」というのが100%嘘かと言われればそうでもない。
実際彼らの教え通りにやってブログで成功してる人もいます。
なかには本当にブログだけで年収1000万以上稼いでるバケモンもいたりする。
ただ比率としてはかなり少ないんですよね。
”とりあえず最初の目標”としてよく言われる月5000円ですら、本当に稼げれば上位5%には入ると思います。
少なくとも巷で言われるような「誰でも稼げる副業」ではないし、
「1年やって1日30アクセスにも満たない」なんてケースもザラです。
ブログ業界はどんどん厳しくなっている
「始めて半年で月3万は稼げます」
「ブログは誰でも続けさえすれば稼げます」
こうした文言も一昔前なら通用したかもしれません。
しかしここ数年でブログの難易度はどんどん上がってきています。
Youtubeも同じだと思うけど、結局コンテンツが見られるかどうかというのは、
検索結果の1ページ目に表示されるか否か
が大きいんですよ。
でも年数が経てば経つほど、ネット上に存在する記事は増えていく。
必然的に上位表示の難易度も上がります。
さらにここ数年は企業がどんどんブログ業界に参入してきました。
すると金を使ってライターを雇い、大量の記事を投稿している企業サイトが検索結果の上位を独占してしまうんですよね。マイナビとか。
はてなブログやアメブロみたいな個人ブログは今ではほとんど見かけなくなりました。
ネットを見るとブログで稼げてる人ばかりに見える理由
でもネットを見ると未だに
「月10万稼いでます」
「始めて3か月で1万円稼げました」
みたいなブログをよく見かけると思います。
おそらくですが、そういう人たちは以下の5つのどれかに当てはまる可能性が高いでしょう。
- 「ブログは稼げる」と発信することで稼いでる人
- 今よりブログ参加者が少なく、難易度が低い時代に成功した人
- 才能がある極一部の人
- もともと何らかの専門知識を持ってる人
- 人の道を外れてしまった人
[1]と[2]については説明したんで[3]について説明しましょう。
「月10万稼いでます」というブログは、あなたの目に入ってる時点でおそらく検索上位に表示されています。
上位に表示されてるということは上位数パーセントのレアな成功例なんですよ。
その「10万稼いでるブログ」をクリックせずに下までスクロールしていけば、
検索上位に表示されなかった1円も稼げてないブログがその何百倍も存在しているんです。
でもそういう人たちの声はそもそも上位に表示されないから、多くの人の目に入るところまで届かないんですよね。
アフィリエイトが稼げない証拠
では実際にアフィリエイト(ブログの広告収入)で稼いでる人はどのぐらいいるのでしょうか?
これに関してはいくつかのアフィリエイト関連会社が調査をしています。
ブログを勧めることで儲けたい人は、数ある調査の中でも自分に都合のいいデータ(すなわち“稼げてる人が多い”という結果が出ている統計)のみを見せて
「ほらね!ブログってこんなに稼げるんですよ^^」
と紹介します。
しかしこういったデータは現実と乖離していることが多いので、鵜呑みにしないほうがいいでしょう。
なかには「アフィリエイターの3割以上が月1万以上稼いでる」なんてインチキデータもありますが、これは99%嘘です。
比較的マトモなのは『日本アフィリエイト協議会』が発表してる以下のアンケート。
この調査結果によると……
- 月1000円未満が68.6%
- 月5000円未満が81%
- 月1万円未満が86.9%
- 月3万円未満が91.3%
- 月10万未満が95.1%
収入目的でブログを始めた人の86.9%が月1万円も稼げないんですよ。
「ブログは誰でも簡単に稼げる」
という言葉がいかに嘘であるかよく分かります。
さらにこのデータもよくよく見てみると……
回答者の半数以上が運営歴4年以上。
1年未満の初心者は18.5%しかいません。
つまりそんなベテランばかりが参加してるアンケートにもかかわらず、ここまで成功者が少ないのです。
もっと言えば、どんなジャンルの副業でも一番多いのは初心者層なので、本来なら“半年未満”が大半を占めるはず。
ということは、このデータには載っていない「収益化できずに辞めていった初心者」が大量に存在すると思われます。
要するに実際にブログで稼げてる人の割合はこのデータよりもはるかに少ないと推測できるんですよね。
もともと専門知識を持ってる人
ただし、前述[4]の“もともと何かの専門知識を持ってる人”というのは成功するチャンスがいくらか高まります。
この専門知識というのは簡単に取得できないものほど良いでしょう。
たとえば
- 行政書士の資格を持ってる
- 英検1級の資格を持っている
- 美容師経験がある
- マニアックな趣味に精通している
こうした専門的知識はちょっとネットで調べただけでは身につきません。
すなわち素人には書けないテーマのためライバルが少なく、検索上位に表示できるチャンスが大きいワケです。
逆に持ってる知識が「ダイエット」とか「筋トレ」のようなネットで調べればいくらでも出てくるようなものしかない場合。
ライバルの数が尋常じゃないため、上位表示するのはなかなか難しいでしょう。
また仮に専門知識を持っていたとしても
- 分かりやすくまとめる能力
- 最低限の文章力
- ブログに関する情報を自分で調べ、実行する能力
- 地道な作業を継続できる能力
- 自分の頭で考える能力
などが不足していると、今の時代にブログで成功することは困難と思われます。
そしてこれらの能力を持ち合わせている人はあまり多くありません。
加えてその専門知識に需要があるかどうかも重要な要素です。
人の道を外れてしまった人も……
さて、”ブログは稼げる論”を展開する人のパターン[5]を見ていきます。
ネット検索をしていて、こんな記事を見たことがある人も多いんじゃないでしょうか。
「○○の過去がヤバい?学歴は?彼氏は?カップは?」
「○○は整形?性格が悪い?発達障害って本当?」
「○○の本当の死因がヤバすぎる?悲しすぎる真実とは?」
このような運営者の品性を疑うサイトを、ブログ界では「トレンドブログ」と呼んでいます。
その名の通り、記事のほとんどが流行(トレンド)の話題であるのがトレンドブログの特徴。
Youtubeでも同種のゲス動画で閲覧数をかせぐ輩が目に余りますね。
(こんなコンテンツを求める人間が大量にいるのも恐ろしいのだけど)
実はこうした記事の作成者は、たいていが何の知識もない主婦かニートです。
内容もTwitterや5chで拾ってきたような真偽不明の薄っぺらいゴミ情報が大半を占めます。
それでも話題のテーマなんで、どんなに質が低かろうがアクセス数は稼げたりするみたいだけど。。
(ただ最近はグーグルもいろいろ対策してるので、今からトレンドブログに参入しても厳しい模様。あるいは訴えられて数百万の賠償請求された例もあるらしい。)
すべてのトレンドブログがこのように低質なワケではありません。
が、低質なトレンドブログのほうが圧倒的に多いのが現状です。
とりわけ人の不幸やゴシップネタでアクセスを稼ぐような連中は心底軽蔑しています。
ボクが彼らに抱く印象はゴシップ誌の記者と同レベル。
人の不幸で飯を食ってるという意味では、オレオレ詐欺などで生計を立ててる人間と大差ないんですよね。
しかし「ブログは稼げる」という人たちの中には、このような人の道を外れたトレンドブログを推奨する人も多いのが現状。
あるいは他人の記事をパクってアクセスを集めようとする人間も、いまだに少なくないみたいです。
(今はそういったブログも稼ぎづらくなってるらしいけど……)
仮にそういったやり方で稼げたとしても、
ヒトとして終わってない?
ってボクは思うけどね。。
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ブログをオススメできる人
以上のように、
「広告収入目的でブログを始めても9割以上は稼げない」
というのが2022年現在のブログ事情だと思っています。
“とりあえずの目標”と言われる“ほんの数千円”ですら、実際にはほとんどの人が稼げませんよ。
なので副業としてブログをやることはハッキリ言ってあまりオススメしません。
金が欲しいだけならバイトでもやったほうが断然効率的です。
逆にブログをオススメできるとしたら
- 自己表現の場としてブログをやりたい人
- 文章を書くのが好きな人
- 専門知識や独自の感性を持ってる人
- (収入目的でやるなら)ブロガー全体の上位5%以内に入れる自信がある人
こんなもんですかね。