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『鈍感な善人』が跋扈するコロナ禍

今の日本はコロナ以上に厄介なものが蔓延している。

ボクは彼らが鼻について仕方ない。

彼らに名前をつけるとすれば『鈍感な善人』だ。

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突然『善人』になる人たち

例えば分かりやすいのが、

「周りに迷惑をかける可能性があるんだから自粛しろよ」

「もっと他人に思いやりを持って外出を控えようよ」

と声高に主張する人間。

まず何が鼻につくかって、普段は他人の迷惑など気にせず無神経な言動をしてる人間がこういった発言をしていることだ。

『不快に思う人がいる以上やめるべきだ…という人間こそ不快だ』

という記事でも話したが、人の気持ちを考えろという奴ほど自分の言動には鈍感な傾向がある。

何が思いやりだ。

お前らはもともと他人の気持ちなんて考えず、人を不快にさせる言動を腐るほどしてるじゃないか。

なんでコロナに関する話の時だけ途端に善人面をするんだ?

コロナ対策による被害

また、彼らは自粛を絶対的な”善”だと思い込んでいるところも鼻につく。

自粛によって損害を受ける多数の人間をまったく思いやれていない鈍感さは見事なものだ。

彼らは”不要不急の外出”と軽々しく言うが、その不要不急を生活の糧にしている人間は山ほどいる。

「コロナにかかったら誰かの命を奪う可能性があるんだよ!」

「自分が誰かにコロナをうつしたら責任とれるの!?」

こんなセリフをヒステリックに叫ぶ人間は少なくない。

これらはまさに”鈍感さ”から生まれるセリフだと思っている。

『自粛は人の命を守る正しい行為である』

と信じて疑わない人は多いが、自粛によって人生をめちゃくちゃにされてしまう人間はコロナ自体の被害者よりもはるかに多く存在するだろう。

以下はほんの一例だ。

コロナ禍、4.5万の飲食閉店 協力金で支えきれず - 日本経済新聞
新型コロナウイルスの感染拡大以降、全国の飲食店の閉店が4万5000店に上ることが日本経済新聞とNTTタウンページ(東京・港)の共同調査で分かった。全体の1割に当たる。自治体の時短協力金では十分に支えきれないことが浮き彫りになった。国は営業制...

記事によるとコロナ騒動で4万5000店もの飲食店が閉店してしまっているという。

単純に従業員がそれぞれ10人いると考えても45万人が職を失うことになる。

もっといえばその飲食店にかかわりのある業者やその家族なども影響を受けるため、数百万、下手したら数千万もの人間が影響を受けている。

さらにこれは飲食店に絞った話なので、他の業種も含めれば、コロナ自体の被害者よりもコロナ対策による犠牲者のほうがはるかに多いことは容易に想像できる。

児童・生徒の16%に自傷行為 コロナ禍ストレスか―成育医療センター調査
新型コロナウイルス感染症で、それ以前とは異なる日常生活を強いられ、ストレスを感じることが多い。 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)が幼児から高校生までの児童・生徒とその保護者を対象に2020年11~12月に実施した調査では、児童・生...

こちらの記事によると、小学生4年生以上の15%、中学生で24%、高校生では30%に中等度以上のうつ症状があるという。

相当な数の子供たちがコロナではなく、コロナ対策の犠牲になっているワケだ。

さらに「全保護者の29%が中等度以上のうつ症状にあると評価された」とも記事では書かれている。

このように自粛によって犠牲になる人は、おそらく自粛派の人間が想像しているよりもはるかに多い。

見方を変えればそうした自粛ムードを作った一人一人が誰かの人生を壊した加害者とも取れるのである。

にもかかわらず、彼らは「自分は善良な市民であり、誰にも迷惑をかけずに生きている」と錯覚している。

この鈍感さが鼻につくのだ。

コロナをうつしたら人の命を奪う可能性がある?

また先ほどの

「コロナにかかったら誰かの命を奪う可能性があるんだよ!」

という理屈で言えば、コロナ禍以前だって風邪やインフルエンザなどを誰かにうつして命を奪ってる可能性はあるだろう。

コロナだけが死のウイルスであるかのように勘違いしてる人間が多いが、昔から人から人に移って亡くなる病気なんて腐るほどある。

たとえば肺炎では毎年日本だけで10万人以上が亡くなっている。

肺炎の原因で一番よく見られるのが肺炎球菌。

そして肺炎球菌とは多くの子供の咽頭に常在しているものだ。

つまり彼らの理屈で言えば、子供はこれまでに大勢の年寄りの命を奪ってきたことになる。

それもコロナとは比較にならない莫大な数である。

「他人にうつしたら…」

と過剰に心配する人は、今までそんなことを気にして生きてきたのか?

答えはNOだろう。

要するに今までは何とも思ってなかったことなのに、メディアに踊らされてヒステリックに騒いでるだけなのだ。

あるいはインフルエンザだって毎年1~3万の超過死亡者が出ている。

一方で2年間トータルのコロナによる死者数は約18,000人。

重症化率が大幅に下がった今でも、まだコロナの感染者数で毎日騒いでいるが、インフルのピーク時は一週間に200万人の感染者が出ている。

最新のデータだと致死率はインフル同等、あるいはそれ以下であるコロナに対し、そこまで騒ぐ理由がどこにあるのだろうか?

引用:tenki.jp
インフルエンザでは毎年約1,000万人の感染者が出ている。

「今年インフルがコロナ対策によって収まってるのは、コロナのほうが恐ろしい証拠じゃないか!」

と言う人もいるが、単純にそうとは言えない。

ウイルス干渉が起こっている可能性が高いからだ。

(ウイルス干渉・・・あるウイルスに感染したとき免疫反応が起こり、別のウイルスに感染しづらくなるというもの)

RSウイルス患者数が過去最多となったことも、ウイルス干渉説の正しさを後押しし、マスク・手洗い・うがい・外出自粛などの対策が、世間が思っているほど絶対的な効果があるものではないことを示唆している。

コロナは特別な病気?

「コロナには重症化や後遺症があるから他の病気とは違うんだ!」

と主張する人間も多い。

だがそれはその人が無知なだけで、実際はどの病気にも似たようなことは起こっている。

”コロナ後遺症”と言われている症状のほとんどは、普通の風邪やインフルでも発症するものばかりだ。

また後遺症とされているものの中には、うつなどの精神疾患の症状と重なるものも少なくない。

過剰な恐怖感や自粛生活のストレスからそれらを患っている可能性も十分考えられる。

もちろん中には重い症状や後遺症が出る人もいるだろう。

メディアはとくにそういった人をピックアップして、さもコロナにかかった多くの人間がそういった症状を引き起こすかのように恐怖をあおる。

だが実際はそういった重い症状や後遺症が残るケースは全体のごく一部だ。

信じられない人は厚生労働省のホームページでも確認してみるといい。

また毎年10万人の死者が出ている肺炎だが、もともとの原因は風邪だということも多い。

風邪で毎年1万人以上が亡くなってるとの見解を持つ医師もいる。

インフルエンザだって40℃以上の高熱が1週間続く人もいるし、中には脳症という恐ろしい症状が出る人もいる。

しかもこれらの症状はコロナと違い、10歳以下の子供でもおかまないなしに発症する。

医療崩壊

「医療崩壊が…」

と言う人も多いが、海外よりもはるかに感染者数の少ない日本で医療崩壊するとすれば、過剰な対応をしすぎているのが原因だろう。

インフルだろうが風邪だろうが、コロナのようにエボラと同等の対応なんてしていたら、すぐに医療崩壊するのは当たり前である。

これを改善する策としてもっとも手っ取り早いのが感染症の分類を『5類』にすることだ。

現在は新型インフルエンザ等感染症という枠組みに分類されており、これはエボラに対する措置と同等、もしくはそれ以上に厳しい対処である。

東京新聞より引用。2類とよく言われるが、令和3年2月13日から『新型インフルエンザ等感染症』の枠組みに入ってる。これは普通の”季節性”インフルエンザとは別物で、実質1類相当。

世の中には「5類にするメリットが分からない」という人が多いようだから一応説明しておく。

まず現在の分類ではコロナの疑いが出た場合、保健所を通して発熱外来という特別な病院で見てもらう必要がある。

要するに一部の病院でしか対応できないワケだから、すぐにパンクしてしまうのは当然のことだ。

また保健所を通すため、どうしても初期対応が遅れてしまう。

さらにコロナ以外で熱が出ても「コロナの可能性があるから」と診察拒否されるケースも珍しくない。

これを5類にすれば、一般の開業医でも診られるようになるため、医療ひっ迫は少なくなるし、早期対応によって重症化を減らす効果もある。

病院をたらい回しにされることも少なくなるだろう。

「5類にしたら感染者数が増えるじゃないか」

と言う人もいるが、そうした人は感染者数の増加を過度に怖がり過ぎだ。

とくにオミクロンでは重症化率・死亡者率ともに以前よりはるかに下がっている。

だから感染者数が仮に今の10倍に増えようが、そこまで騒ぐ必要はない。

インフルエンザのピーク時には1日30万人程度の感染者が出るが、いちいちこんな過剰な対策はしていないし、騒いでる人もいないだろう。

「5類にしたら医療費が3割負担になるから良くない」

と言う人も中にはいる。

これに関しては、同様の症状を引き起こすインフルも3割負担なのだから、コロナを特別視せず同等に扱えばいいだけの話。

あるいは特別枠で無償にするというのも決してできない話ではないはず。

そもそも金の話をするなら、過剰なコロナ対策によって経済的に困窮する人のほうがはるかに多いだろう。

寝たきり老人大国

また日本は『寝たきり高齢者大国』と言われており、約200万人の寝たきり老人がいる。

(コロナで亡くなる”基礎疾患持ちの高齢者”というのは彼らであるケースが多い)

ご存じだろうが、日本の平均寿命や高齢者率は世界TOP。

平均寿命が84歳なのに対し、健康寿命は74歳なので、もともと健康に何らかの問題を抱えている老人はかなり多いのだろう。

そして日本は諸外国よりも延命治療を積極的にやることで有名だ。

一方、欧米諸国では自力で生活できなくなったら、周りは「どうやって自然に死なせるか」ということを考え始める。

いわゆる尊厳死の概念が広まっているのだ。

アジア諸国でも日本ほど延命する傾向はない。

要するに他の国よりも積極的に延命治療をするから医療がひっ迫するという側面もあるのではないかと僕は推測している。

コロナ禍で不思議なこと

僕が不思議なのは「コロナ怖い」と言ってる人間ほどコロナに対して無知なことである。

ふつう怖かったら自分で情報を調べたりしないのだろうか?

たとえば彼らに

「日本では毎年コロナ以外で何人が亡くなってるか?人口の何パーセントがコロナで亡くなったのか?若者の感染者はどのぐらいの割合で亡くなっているのか?」

などと聞いてみるといい。

おおよその数値すらまず知らない。

多い、少ない、強い、弱い…こういった程度を表す言葉は、必ず比較対象がなければ成立しない。

コロナの感染者や死亡者が多いのか少ないのか?

本来これを判断するためには、他の病気でどのぐらい亡くなってるかを知らなければ、そもそも多いか少ないかも分からないハズなのだ。

そして過去の基準と照らし合わせれば、少なくとも日本において、ここまで過剰な対策をする必要はないことは明白である。

リスク恐怖症

「少しでもリスクが小さくなるなら絶対に対策をするべきだ」

こういったことを言う人もいる。

だがこの言い分はその対策にデメリットがない場合でのみ正論となる。

コロナ対策はデメリットを孕んでいるので、

「対策によって生じるメリット」

「対策によって生じるデメリット」

この2つを天秤にかけて考えなければならない。

自粛しろと騒いでる人は後者を1mmも理解してないケースがほとんどだ。

具体的にデメリットの例をあげると

  • 職を失う人
  • 自らの仕事を不要不急と言われ、国や国民から営業妨害される人
  • 給料が下がり生活が困難になる人
  • ストレスで精神を病む人
  • 生きがいを奪われる人
  • 一生に一度しかない限られた学生生活を奪われる人
  • 自ら命を絶つ人

このようにちょっと考えただけでもデメリットを被る人は腐るほど出てくる。

コロナ禍で入学した学生なんて気の毒で仕方ない。

そしてこれらに該当するのは人口に対してどのぐらいの割合で存在するだろうか?

一度よく想像してみて欲しい。

コロナ被害者って実際どのぐらいの割合でいるの?

一方でコロナそのものによる被害者はどのぐらいだろう?

公式に発表されているデータを綺麗にまとめてくれた方がいたので引用させてもらう。

Twitterより引用
上の表を拡大。致死率=感染した人のうち亡くなった確率。死亡率=人口全体のうち亡くなった確率

ちなみにこれは2020年1月からのデータが入っている。

第5波以降の重症化率や致死率はそれ以前と比べて大幅に減っているため、現在の致死率・死亡率はこれよりもはるかに低くなる。

無症状の感染者や、世間の目を気にして病院に行かない人が多いことを考えれば、さらに致死率は数段下がる。

また2021年11月までの20代・30代の死亡率はそれぞれ0.00047%、0.00018%となっている。

0歳代の死者数は0人、10代は3人(うち一人は交通事故が直接の死因)。

一方で死者の平均年齢は82歳。

もっとも危険と言われる80代以上の死亡率は、今より致死率が高かった2020年を含めても0.14%。

ちなみに毎年日本人は130万人以上が亡くなっており(1日に換算すると3000人以上)、一方2020~2021年の2年間でコロナで亡くなった人の数は約18,000人となっている。

平成30年の主な死因と死亡者数。悪性新生物=癌

僕はこの数字を見ても全く怖いと思わないが、世の中の人間はこの数字におびえるのだろうか?

この数字で怖いのならコロナ禍以前から交通事故などが怖くて外に出れないと思うが…

(たとえば平成30年の交通事故による負傷者数は525,846人、死者数3,532人)

「対策をしてるからこの数字なんだ!」

「対策をしてるからこの数字なんだ」

というかもしれないが、昨年9月には人出がまったく減らないにもかかわらず、どんどん感染者数が減っていった。

制限を緩和しても、年末になるまで感染者数は減る一方だった。

これらの事実を考えると、今やっている対策に必ずしも意味があるとは言いきれない。

映画館の時間制限などはまさに非科学的対策の好例だ。

また現に海外ではロックダウンした州とそうでない州で、ほぼ感染者数が変わらなかったという事例も腐るほどある。

ロックダウンに成功している国も、一度封じ込めたらOKという話ではなく、延々と厳しい制限を続け、経済崩壊が起こっているケースは少なくない。

仮に今行われている対策に一定の効果があるとしよう。

たとえば対策をしなければ感染者数が今の10倍に増えるとする。

それでも僕はさきほど述べたデメリットと比較してメリットが上回るとは思えない。

少子化が深刻な問題となっている国が、平均寿命に近い年齢の老人、それもその中のほんのごく一部を守るために、効果があるかどうかも分からない対策で、若者すべての生活を犠牲にする。

どう考えても正気の沙汰ではないだろう…というのが僕の考えだ。

マスク社会の違和感

マスクに関しても世の中の反応には違和感を覚える。

たとえば朝日新聞の世論調査では

「スーパーや電車でマスクをしていない人を見ると、モヤモヤした気持ちになる」

という質問に対して、34%もの人間が「とてもあてはまる」と答え、41%の人間は「あてはまる」と答えている。

僕にはおかしな世の中に思えて仕方ない。

たとえば世の中には体質的にマスクがつけられない人間も一定数存在する。

彼らはそんな人間に対してどう思っているのだろうか?

「そういう人は仕方ないけど、そうじゃない人はつけるべきだ」

おそらくこういった返答をするだろう。

だが彼らが”そういう人”と”そうじゃない人”をいったいどうやって見分けているのか、全くもって謎である。

結局のところ、他人に思いやりを持てと謳う割にはそうした少数派のことは1mmたりとも思いやっていないのだろう。

そもそもスーパーや電車内において一人で喋りだす人間なんかそういないワケで、口をつぐんだままどうやって他人に感染させるのかも謎だが。

マスクの科学的根拠

もっと言えばコロナ禍以前はマスクに感染予防効果はないというのが医学界では常識だった。

それを実証する論文はいくつも出ている。

またコロナ禍以降も”マスクの感染予防効果に有意差はない”とするRCT(ランダム化比較実験)の結果が出ている。

とはいえマスクの感染防止効果に関しては

「効果があるというデータ」と「効果がないというデータ」

どちらも探せばたくさん出てくるため、100%効果がないと断言はできない。

(断言できる人は確証バイアスやエコーチェンバーを疑ったほうがいいかもしれない)

専門家でも意見が分かれているのが現状であり、

実際のところ効果があるかどうかは微妙といったところだろう。

ちなみにコロナにおけるマスク効果についてのRCTは、デンマークの”マスクによる感染予防効果に有意差はない”というものが有名。

(ただしこの論文を実際に読んでみれば分かるが、100%マスクの効果がないと言い切れる内容ではないし、他者への感染防止効果はこの実験内容では分からない)

マスクによる他者への感染防止効果については、似たような感染経路を持つインフルエンザのRCTで”有意差が見られなかった”との結果が出ている。

ただRCTより下のエビデンスレベルでは”効果あり”としている報告も多数あるため、やはり100%効果がないと断言はできない。

上図はWikipediaより引用。RCTはエビデンスレベル(信憑性)としてはトップクラス。ただしRCTは絶対的なものではなく、後に行われたRCTにより結果が覆ることも珍しくない。ちなみによく話題になる富岳のマスク実験は上記のピラミッドでいえば底辺、あるいはそれ以下のレベル。バングラデシュの有名なRCTもどき実験はツッコミどころが多すぎて論外。

マスクのデメリット

仮にマスクに感染予防効果があるとしよう。

だがそれでもマスク着用が必ずしも”善”であるとは限らない。

というのもマスク着用によるデメリットも確実に存在するからだ。

例を挙げると以下の通り。

  • マスクをつけると息苦しいと感じる人が一定数いる
  • 体質でつけられない人が差別される
  • 酸素が不足し集中力や思考力が低下する
  • 子供の発達に影響がある
  • クラスメイトのマスクを外した顔を知らない学生が大勢いる
  • 口臭がはね返ってきてクサい
  • 声が聴き取りづらい
  • マスクに蓄積したウイルスが感染源になる
  • 免疫力が落ちる
  • ストレスが溜まる
  • マスクを外した時にがっかりする(される)

マスクにはメリットしかないと考えている人が驚くほど多い。

だがこういったデメリットも考慮すれば、仮に予防効果があったところで、必ずしも『マスク=絶対的な善』とは言えないハズだ。

とくに”免疫力が落ちる””ストレスが溜まる”というのは下手すればコロナや別の病気にかかりやすくなってしまい、まさに本末転倒である。

現に欧州諸国では日本よりもはるかに感染者数が多いにもかかわらず、マスクを外している国が多くある。

彼らはそうしたデメリットも複合的に判断しているのだろう。

日本では常識とされていることも一歩海外へ出れば常識ではないのだ。

矛盾する鼻マスク批判

またボクが不思議なのは鼻マスクに対して怒りを感じるという人間だ。

鼻から感染することを恐れているのだろうが、それはすなわち空気感染(エアロゾル)ということになる。

では鼻マスクに怒りを感じる人はTVを見て毎日怒りを感じてるのだろうか?

TVの出演者たちはマスクをせず普通に大声で話している。

申し訳程度のアクリル板を設置しているが、あれは空気感染に対しては何の効果もないだろう。

つまり出演者たちは鼻マスク以上に空気感染が発生しやすい行動をし、TV局もそれを何の問題もなく放送しているワケだ。

その一方で鼻マスクで議会に出席した議員をノーマスクのコメンテーターたちが一斉に非難する。

こんな馬鹿げた茶番にまったく疑問を抱かないのが不思議で仕方ない。

専門家でもない奴が…

今回のような話を書くと必ず

「専門家でもないくせに何言ってんだ」

という連中がわいてくる。

彼らの中では『専門家=絶対に正しい』という図式が成り立っているのかもしれない。

限られた場所からしか情報を得ない人は知らないのかもしれないが、専門家同士でもコロナに関する意見は割れている。

過度の自粛に対して反対の立場をとっている専門家は腐るほどいるのだ。

『専門家=絶対に正しい』というなら専門家同士で意見が対立するなどあり得ない。

すなわちこれが論理破綻してることは明らかである。

では自粛に反対する専門家はなぜTVに出てこないのか?

答えは単純明快。

そういった専門家はTV局側の「恐怖心を煽って視聴率を稼ぎたい」という思惑と相反するからTVに呼ばれないのだ。

要するにメディア側にとっては恐怖を煽れなくなると都合が悪いのである。

現に元厚労省医師技官の木村医師は、以前出演したニュース番組のスタッフに「コロナガンガン煽りましょう」とそそのかされたと証言している。

確信犯的な煽り、PCR混乱の戦犯…テレ朝「モーニングショー」を一刀両断 藤井聡教授、木村盛世医師の新刊「ゼロコロナという病」(1/2ページ)
コロナ禍におけるメディアのあり方が問われている。元内閣官房参与(防災減災ニューディール担当)で京都大学の藤井聡教授と、元厚労省医系技官で医師の木村盛世氏の対談…

TVに出てくる専門家の信憑性

2022年になっても未だにTV局お抱えの専門家を信用している人間がこんなに多いのが理解できない。

彼らはどれだけ人を疑うことを知らないのだろうか?

たとえば8、9月の感染者数が一番多かったころ、TVでおなじみの専門家たちは口をそろえてこう言っていた。

「このままでは感染者数が減る要素が一つもない」

「もっと厳しい措置を取るべきだ」

「人流が減らなければ感染拡大は止まらない」

中にはこんなことを言っていた専門家もいる。

「今すぐロックダウンする以外に感染を抑える方法はない」

またヤフーニュースのアンケートでも”ロックダウンすべき”という声が約8割だった。

引用:yahooニュース

だが結果はご存じの通り。

街への人出は全く減ることなく、みるみる感染者数は減っていった。

彼らの言っていたことは大外れだったわけだ。

もし仮に専門家の言うことや、それを鵜呑みにした国民の要望に応えてロックダウンでもしていたら、ただいたずらに被害者を増やしていたことになる。

まさに衆愚政治の慣れの果てだ。

もっと言えば第1波~第4波までの

「2週間後にはニューヨークになる」

「このままいけば○○万と言う死者が出る」

という彼らの予言もことごとく外れている。

一方でTVに出てこない専門家や冷静な識者の中には以下のような提言をする者も多かった。

「ある程度かかりやすい人にかかったら自然と感染は収まる」

結果はまさにこの通りになった。

これまでの統計を見れば明らかだが、第1波~第4波のときも、緊急事態宣言とは関係なしに感染者数は勝手に減少していた。

第1波。https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/より引用
第3波。twitterより引用

また2020年にはGotoトラベルを始めてからも3か月ほど感染者数は低い水準から動かなかった。

引用: https://www.nishinippon.co.jp/item/n/731192/
7月22日からGoto開始。その後感染者数は下がり、3か月以上に渡り低い状態を維持。これで感染拡大をGotoのせいと思える思考回路が理解不能

だから冷静にデータを分析していた人たちからすると、第5波の感染者減少も当然の結果だったワケだ。

だが予想を外した専門家たちは往生際が悪い。

減った原因が分からないと素直に言う専門家はまだマシな方だ。

中には苦し紛れに

「国民の意識が変わったんだ」

という何の根拠もない妄想を口にする専門家もいた。

要するにTVに毎日のように出てる専門家はまったく当てにならないということが言える。

なぜこれだけ幾度にも渡り予想を大きく外し、それだけでなく外した原因をまともに検証しない専門家の言うことを未だに信用するのか?

僕にはまったくもって理解不能だ。

鈍感な善人

話を冒頭のテーマに戻す。

このように一般的には”善”とされてることでも、別の方向から見れば”善”とは限らないことは山ほどある。

誰にも迷惑をかけない、誰も不快にさせることのない人間なんて僕も含めてどこにも存在しない。

そうしたことに気づかず、自分のことを”誰にも迷惑をかけていない善良な人間”だと錯覚しているおめでたい人たちを、僕は『鈍感な善人』と呼んでいる。

10年ほど前、震災の後しきりに”不謹慎”というワードを使い、他人の行動を制限しようとしていた連中も”鈍感な善人”の好例だ。

「○○の前で言えるのか?」

「○○で悲しんでる人がいるのに~」

こういったセリフを真剣に言える人間にも驚かされる。

○○の中身を変えれば無限にパターンが存在し、言い出したらキリがない不毛な戯言である、

もっと言えば○○の内容次第では自分が責められる側になる、

…という少し考えれば分かることがなぜ分からないのだろうかと。

彼らはある意味ピュアではあるのだが、それゆえ簡単にプロパガンダに流されてしまう。

先の大戦や歴史上のあらゆる残虐な出来事も、こうした一方的な正義を疑わない『鈍感な善人』によって引き起こされている。

昨今のコロナ騒動を見ていると、彼らこそもっとも危険で恐ろしい存在ではないか?と僕は感じる。

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