冬のツーリングと言えば一番やっかいなのが道路の路面凍結です。
別名「アイスバーン」ともよばれ、冬のライダーの最大の敵ともいえるでしょう。
冬にバイクでツーリングに行くときは、なるべく路面が凍結した道路を避けるに越したことはありません。
路面凍結してるかどうかってどうやって知るのさ?
そこで今回は路面凍結が起こる条件や、路面凍結しやすい場所を解説します。
また、行きたい場所が路面凍結しているかどうかをカンタンに調べる方法も合わせて紹介します。
路面凍結が起こる2つの条件
路面凍結は以下の2つの条件を満たした時に発生します。
- 路面温度が0度以下
- 地面が濡れている
逆に言えばこの二つのどちらか一つでも満たしていなければ路面凍結は起こりません。
詳しく見ていきましょう。
路面が凍結する温度
路面温度が0℃以下になると道路の凍結が始まります。
気温が0℃以下じゃなければ路面凍結の心配はいらないってこと?
そう思いがちですが、実はそうではありません。
気温と路面温度は違う
一般的に気温(天気予報などで見れるもの)と路面温度(地面の温度)には差があります。
というのも地面というのは熱が逃げやすく、気温よりも低い場合が多いんです。
要するに気温が0℃以下でなくても路面凍結は発生するってことです。
路面温度と気温の差は一概にはいえませんが差が大きい時は6℃ぐらい違うこともあります。
たとえば以下のグラフを見てください。
上のグラフは茨城県取手市の2019年1月3日における「気温と路面温度」のデータをグラフ化したもの。
青い棒が気温、赤い棒が路面温度を示しています。
グラフを見ればわかるように気温と路面温度の差はけっこう激しいですね。
たとえば朝9:00時点では気温は3.4℃ありますが路面温度は-2.8℃にもなっています。
その差は実に5.6℃!!
かなりの温度差がありますよね。
気温が5度ぐらいあっても路面凍結が起こる可能性はあるってことね
路面温度がマイナスでも路面凍結は起こらない?
ただし路面温度がマイナスだからといって必ずしも道路が凍る訳ではありません。
路面温度0度以下+地面が濡れているという二つの条件がそろって初めて路面凍結が起こります。
なので地面さえ濡れていなければ氷点下でも路面凍結は起こりません。
逆にいうと雨が降っている日、もしくは雨が降った次の日には路面凍結が起こりやすいと言えますね。
また雨だけでなく、霜(しも)や雪が溶けて凍結することもあります。
霜っていうのは空気中の水分が冷やされたもの。
なので雨が降っていなくても湿気が多い日は要注意です。
路面凍結が起こりやすい5つの場所
以下の場所では路面凍結がとくに起こりやすいと言われています。
橋の上
橋の上は凍結しやすい場所の代表例ですね。
橋は地面から浮いているため熱が逃げやすくなっています。
おまけに風通しもいいため、橋の上というのは路面温度が低くなりがちです。
トンネルの出入り口
トンネルの出入り口も橋の上と同様に風がよく通るため、路面温度が低いことが多いです。
また、トンネル内は暗くて視界も悪くなるためとくに注意が必要です。
日陰
日光が当たらない日陰はやはり路面温度が上がりにくく、凍結の可能性が上がります。
車通りの少ない場所
通常、車が良く通るところほど車の熱の影響を受けるので路面温度が下がりづらいです。
逆をいえば車が通らない場所ほど路面凍結が起こりやすいというわけです。
標高の高い場所
標高の高い場所はなるべく冬のツーリングでは避けたいものです。
というのも、一般的に標高が100m上がるごとに気温が0.6℃下がると言われるからです。
たとえば標高1000mの峠だと気温は平地よりも単純計算で6℃も下がることになります。
またほかにも山の方は日陰が多かったり、交通量が少ない分地面の温度が上がりにくい、など路面凍結の可能性を上げる要素が多いです。
冬は標高が高いところには行かないのが無難だね
行きたい場所が路面凍結しているかどうか調べる方法
では行きたい場所が路面凍結してるかどうか調べたい場合どうしたらいいでしょうか?
ボクは以下の3つの方法を使って調べています。
- 標高がわかるアプリを使う
- マピオン地図アプリを使う
- twitterを使う
ただしあくまで目安なので確実に凍結しているかどうかがわかる訳ではありません。。
標高がわかるアプリを使う
スーパー地形というアプリを使うと標高が簡単にわかります。
使い方は地図上で調べたい場所にカーソルを合わせるだけ
↑のようにカーソルを合わせた位置の標高が表示されます。
パソコンからなら地理院地図というサイトから同じようなものを見ることができます。
次に天気予報アプリを見ます。僕が良く使っているのは↓の「amehare」というアプリ。
この天気アプリはデザインが見やすく、機能も充実しています。
別にこのアプリじゃなくてもyahoo天気予報でもなんでもいいです。
とにかく調べたいスポットの近くにある街の気温を調べましょう。
調べたいスポットではなくてその近くの街の気温を調べるの?
そうです。
というのも、山の中のスポットだと観測所がないため、直接天気アプリで検索しても出てこないんですよね。
たとえば天気予報アプリやサイトで「富士山」で検索してみてください。
富士山の気温って出てこないですよね?
出てくるのは富士山の近くの街(たとえば富士市の街中)の気温だったりします。
なのでそこでさっきの標高アプリが役立ちます。
さっき調べた「標高」と「スポット近くの街の気温」を、先ほど紹介した標高100mごとに-0.6℃下がるという式と照らし合わせます。
すると行きたい場所の温度がどのぐらいなのか、おおよその計算できます。
たとえば
- 行きたいスポット地点が標高1000m
- スポットの近くの街(標高0m)の気温が5℃
上のような場合
標高が1000mなので気温が平地よりも6℃下がります。
街の気温の5℃より6℃低いわけだからスポットの気温はー1℃になるわけです。
・・・わかりますかね?
わからん
マピオンの地図アプリを使う
次におすすめしたいのがマピオンの地図アプリです。
正式名称は「マピオン超ピンポイント天気」
このアプリでは地図上で行きたい場所を長押しするとその地点の気温がすぐにわかります。
いちいち場所を打ち込まなくても地図上で長押しするだけなので簡単にいろんな場所の天気がわかります。
しかも1km四方ごとの細かい天気が見れるので、高低差の激しい山の方の天気を調べるにはピッタリ。普通の天気アプリと違い、山の方の気温まで表示してくれます。
気温を調べたい地点を長押し
地名が表示されるのでそれをタップ
すると、気温などの詳細が出てきます。
しかも1週間先まで見れます。
ただし無料版の場合、表示できるのは市町村単位の天気予報になるので、ピンポイントでの正確な天気は出せません。
それゆえ無料版だとこのアプリの良さは正直半減ですね。。
ちなみに有料版は月額360円。
ボクは360円払ったんで上の画像は有料版のやつです。
有料版はちょっと…
有料版はちょっと…って人はさっきの「標高アプリ+天気予報」の組み合わせでも十分です。
twitterを使う
最後に紹介する方法がtwitterです。
twitterの検索画面で行きたい場所が凍結しているかどうか検索します。
ちなみにtwitterに登録してないって人でも検索画面は利用できるので安心してください。
そこで例えば「草津 凍結」と入力してみると・・・
このように凍結してるかどうかのリアルタイムな情報がわかります。
実際にその地点にいる人の発言なわけだから信ぴょう性がありますよね。
ただしこの方法のデメリットは、マイナーな場所だとつぶやいている人がいないっていう問題ですね。
つぶやいてる人がいるかどうかは正直運次第です。
ふーん
まとめ
最後にもう一度おさらいすると
道路が凍結する条件は
の両方を満たしていること
そして凍結しやすい場所は
まあ、とにかく冬は山の方に行かないようにしましょう。
雑なまとめ方だな