はじめてバイクで高速道路を運転するのって怖いですよね。
車と違ってバイクは生身なので高速道路で事故ったらほぼ即死です。さらに、バイクの教習所では高速教習なんてありませんからぶっつけ本番になるワケです。
そこで今回は初心者がバイクで高速を走行するときに気を付けたいポイントやコツを紹介します。この記事を読めば初心者でも安全にバイクで高速道路を走ることができるようになります。
バイクで高速を走る前にこれだけはやっておこう~準備編~
バイクで高速道路を走る前にやっておきたいことがあります。
以下の4つは必ずやっておきましょう。
経路のチェック
まず出発前にしっかり経路をチェックしておきましょう。
それをやっておかないと、いざ高速に入った時にどっち方面に行けばいいのか、どこで降りればいいのかといったことで迷ってしまい、急な進路変更から事故につながる恐れがあります。
経路確認をおろそかにしていた昔のボクは最初の分岐点でいきなり迷ってしまい逆方向に行ってしまうというアホなことを何度もやらかした経験があります。
空気圧チェック
意外と忘れがちですがタイヤの空気圧もしっかりチェックしておきましょう。
ガソリンスタンドに行けばたいてい空気入れがありますが、車用にできているためバルブの向きが合わないバイクも多いです。僕も使っているのですが下のようなアイテムがあるとスムーズに空気が入るようになるので便利です。
ガソリンチェック
高速道路内では次の給油場所までの距離が50km以上離れてるなんてこともあります。高速に乗る前にまんたんにしておくのがおすすめです。
また、高速道路内のガソリンスタンドはセルフではなくフルサービスのとことが多いので、僕のようにセルフスタンドの方が好きな人は高速に入る前にまんたんにしておいた方がいいです。
荷物チェック
シートの後ろなどに荷物を載せる場合、荷物がずれないか、ちゃんと固定されるかどうかをしっかりチェックしておきましょう。
走行中に荷物が落ちた場合、大きな事故につながる危険があります。
いざバイクで高速を走ろう~料金所から合流まで~
さあ準備ができたらいよいよ高速道路を走ります。以下の3つを押さえておきましょう。
バイクでの高速料金所の通り方
まず高速道路に入る前に料金所を通過する必要があります。ETCがついている場合はETCレーンをゆっくり通過しましょう。
ETCがついていない場合は一般レーンを通ります。料金所の人、もしくは自動発券機からチケットを渡されるので、もらったら落ちないようにしっかりポケットなどにしまいましょう。
グローブを付けたままで受け取りづらかったら、グローブを外して素手でもらいます。後ろに車がいてもあせらなくて大丈夫です。
高速の合流前は前後の車間をしっかり開けておこう
初心者が一番怖いのは料金所を抜けたあとの合流だと思いますが、ここで述べる注意点をしっかり守れば恐れることはありません。
まず料金所を通過したあと、すぐに合流地点があるのではなく、しばらくゆっくり走れる道が続いています。その時、前を走る車とはかなり車間を開けておきましょう。
と、いうのも合流直前では本線の車の動向をチェックしながら合流する必要があるので、そのときに前の車との車間が近いと追突してしまう可能性があるからです。
また、前だけでなく後ろの車との車間もしっかり開いていることを確認しましょう。といってもこちらから後ろの車との車間は調整できないので、「うしろの車がやけに近いな」と思ったら合流地点付近よりもっと前でバイクを端に寄せて先に行かせてしまいましょう。
あるいはどうしても後ろに車がいると不安な場合は、うしろの車が全部いなくなるタイミングまで料金所付近で待機し、いなくなってから合流地点へ行く、というのもアリです。
高速の合流時は思い切って加速しよう
前後の車間をしっかり開け、合流地点付近まで来たらそこから一気に加速しましょう。
このとき中途半端なスピードで走ってると本線を走る車との速度差から合流できなくなります。しっかり70~90kmぐらいまで上げるのがコツですね。怖いかもしれませんがスピードを出したほうがはるかに安全なのです。
そして早い段階からウインカーを出し「入るぞ!」と本線の車にアピールします。すると、ほとんどの車はぶつかりたくないですから、ちゃんと入れるスペースを作ってくれます。
ミラーだけでなく、しっかりと自分の目で本線の車を確認し、適当なスペースを見つけたら入りましょう。なお、入れてもらったら後ろの車に手をあげるかハザードを付けるなどしてあいさつをするとgoodです。
初心者が守るべきバイクでの高速走行の基本~合流後~
いよいよ合流したらあとは正直楽勝です。っていうのも初心者が高速をバイクで走るときに一番難しいのは最初の合流ですから。
とはいえ合流後も気を付けたいポイントはいくつかあるのでしっかり押さえておきましょう。
車間距離をしっかりとる
高速道路以外でもそうですが、高速道路では普段以上に車間をしっかり開けましょう。周りの車のスピードも速いため気づきにくいですが、高速道路では想像以上に速いスピードで走行しています。なので、前の車が急にブレーキをかけた場合、追突を避けることができません。
また、高速道路上には大きなゴミなどが落ちていることもたまにあります。ところが前の車との車間が十分開いていないと直前までゴミなどの存在に気付かず、結果ゴミなどと接触しスリップ→死亡なんてことにもなりかねません。
あらゆる危険を避けるためにも車間をしっかり開けることは高速走行において基本中の基本です。
車線変更の際は必ず目視で後方確認
車線変更をする際にはミラーだけでなく必ず自分の目で後方確認しましょう。というのもミラーには死角があり、ちょうどそこを車が走っているとまったく存在に気づきません。
僕も目視での後方確認をして初めてそこに車がいるのに気づいて一瞬ヒヤッとした経験は何度もあります。ミラーには全く映ってなかったんですよね。目視の確認をおこたって進路変更をしていたらおそらく事故になっていたでしょう。
初心者の場合走行中に後ろを振り向くのは怖いかもしれませんが、これをしないほうが何十倍も危険です。
高速だけでなく一般道でもそうですが進路変更の際は必ず目視で後方確認をして下さい。
追い越し車線を走り続けない
意外とやりがちなのが追い越し車線を走り続けるという事。とくに2車線しかない高速道路の場合はやりがちですね。
これは法律違反であり、走行車線の車を追い越したらすみやかに走行車線にもどるというのがルールです。が、実をいうと恥ずかしながら僕はこれで一度覆面パトカーに捕まったことがあります。
そのときの状況を言うと、二車線しかない高速道路で左車線はトラックなどが多い状態。後ろから速い車が来ればすぐ左車線に移動するようにしているのですが、そのときは速い車が全然来なかったんですよね。といっても僕が特別飛ばしていたわけではありません。
で、走行車線にもどってもすぐ次のトラックに追いついてまた追い越し車線に移動するし、面倒なんでしばらく追い越し車線を走ってました。
と、そこで突然猛スピードで後ろからランプを光らせた覆面がやってきます!
走行車線に戻った時には時すでに遅し。それまでゴールド免許だったのですが、減点されてしまいゴールドではなくなってしまいました。
それ以来、面倒でも追い越したらすぐに走行車線に戻るようにしています。
道路の真ん中を走る
道路の左端を走っているバイクをよく見かけますが、車からするとこれはかなり邪魔に思われるようで、幅寄せをうけたり、無理な追い越しやあおり運転に合う危険が高くなります。
というわけでバイクは道路の真ん中を走った方が安全です。ちなみにこれは高速に限らず一般道でも同じですね。
給油は早めに
高速道路ではガソリンスタンドまでの距離がかなり開いている場合があります。途中でガス欠にでもなったらかなり悲惨ですからなるべく早めに給油は行いましょう。
SA・PAの駐車場は細心の注意を払おう
意外と高速で事故を起こしやすいのがSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)です。SA・PAでは子供が車の陰から突然飛び出してくることも多く、また大人であってもよそ見をしながら歩いていたりしてこちらに気づかないことも多いです。
また、ライダー側も休憩のタイミングという事で気が緩みやすく、注意が散漫になりやすい場所です。ほかにも、事故よりははるかにマシですが、SA・PAでは「立ちゴケ」(停止中にバイクを転倒させてしまう事)も結構多いので気を付けましょう。
眠くなったらすぐにSA/PAに入ろう
バイクでの高速道路走行中に眠気を感じた場合はすぐに最寄りのSAまたはPAに入るようにしましょう。入った後は食事をするかもしくはバイクの上で寝てしまうというのもアリです。
また、高速走行中にどうしてもSA・PAまで我慢できそうにないほどの眠気がある場合は路肩に停めてしまいましょう。そこでいったん眠気が落ち着くまで休んでからSA・PAまで行きしっかり休むといいです。
さらに高速道路をバイクで安全に走るために
できれば以下の3つにも気を付ければもっと安全に高速道路をバイクで走ることができます。
トラックの後ろはなるべく走らない
トラックの後ろを走るのはできればやめた方が安全です。というのも、やはりトラックの後ろでは前方の視界が悪くなるし、トラックからゴミなどが落ちてくるといったケースもまれにあります。
なのでできるだけトラックの後ろは避けたいところです。
休憩はこまめに取る
高速道路は風を常にあびているため想像以上に疲れがたまります。疲労がたまると注意力がさんまんになり、事故の危険もアップしてきます。
休憩を取るのがめんどくさいという気持ちはよく分かるのですが、できれば1時間に一度、少なくとも2時間に1度は休憩を取るのがおすすめです。
3車線ある高速では真ん中車線が一番安全
初心者の場合、基本的に三車線ある高速では3つのうちの真ん中の車線を走ることをおすすめします。
「一番左の車線が遅くて安全なんじゃないの?」
って思う人もいるかもしれません。
しかし一番左の車線はたびたび合流車線になってしまうため、とっさの判断が難しい初心者は真ん中車線をずっと走っている方が安心して走れます。
まとめ:初心者でも高速はバイクで安全に走れる
以上のポイントを守れば初心者であっても高速道路をバイクで安全に走ることができます。高速道路では歩行者や自転車がいない分、一般道よりもむしろ安全です。
初心者の場合、はじめは怖いと思いますが、一度体験してしまえば全然怖くないし、高速を使えるようになれば行動範囲もかなり広がります。
上で紹介した注意点をしっかり守り、高速走行をエンジョイしましょう!