この世界には良いパクリと悪いパクリが存在する。
良いパクリは「オマージュ」や「パロディ」と呼ばれる。
これらの違いは一体何なのだろうか?
パクリ、オマージュ、パロディの違いって何?
パクリ、オマージュ、パロディの違いは簡単に言うとこんな感じだ↓
- パクリ・・・盗んだもの
- オマージュ・・・尊敬を交えて模倣したもの
- パロディ・・・ユーモアを交えて模倣したもの
ただし、どこからどこまでがパクリだ、オマージュだ、と明確に別れてるわけではない。
ハッキリ定義が決まっているわけではなく、人によって境界線がけっこう曖昧だったりする。
だからこれらの言葉にこだわりすぎるのも正直ナンセンスだ。
そこで今回は、わかりやすく「良いパクリ」と「悪いパクリ」と言う言葉に分けてみた。
良いパクリ(パロディ・オマージュ)
良いパクリと悪いパクリの違いは、大きく分けてこんな感じだろう↓
まず先に、良いパクリ(パロディ・オマージュ)の例から紹介していこうと思う。
漫画の模写
たとえばこのブログでは、有名な漫画の名シーンを自分で描いて、それを挿絵として使用することがよくある。
著作権的には微妙なラインだ。
しかしこれを訴える人間はまずいないと思われる。
なぜなら、この絵を使われることによって損する人がいないからだ。
原作者側からすれば、作品における一コマを名シーンとして引用されるのは、決して悪いことじゃないはず。
見方によっては、むしろ作品の宣伝になってると言えなくもない。
もしこういったものを全て規制したら、コミケなんてものは成立しないだろう。
ゲーム配信者は著作権違反?
YouTubeのゲーム配信なんかはまさに同じ理屈。
実はアレも著作権違反になるのだが、実際に訴えるゲーム会社はまずいない。
メリットがないからだ。
むしろゲーム配信者が広めてくれたほうが、ゲームの売り上げアップにつながる。
言ってみれば、広告費無しで宣伝してもらってるようなものだ。
つまり制作者側にも利益があるから、あえて黙認しているのである。
ギャグ漫画のパロディ
ギャグ漫画に他の作品が登場することはよくある。
これもリスペクトからくるオマージュ・パロディとみなされる。
たとえば「銀魂」では、ドラゴンボールやワンピースといった別作品のキャラクターが頻繁に登場する。
これは言うまでもなくパロディの一環だ。
それに対して「著作権が…」などという野暮な人間はまずいないだろう。
パロディされた側の著者も、むしろネタにしてもらって嬉しいのではないだろうか?
にょろえもんはドラえもんのパクリ
当ブログの不人気マスコットキャラ「にょろえもん」は、言うまでもないがドラえもんのパクリである。
ぶっちゃけた話、ドラえもんを緑にして、若干キモい感じに仕上げただけだ。
だがこれは悪質なパクリとは言わないだろう。
名前からして明らかにドラえもんのパロディだと分かるし、うまい棒のアイツがOKなら”にょろえもん”もOKだろう、というのもある。
そして何より、このキモキャラ(にょろえもん)によって、藤子先生に損害が及ぶとはとても思えない。
こんな知名度0の不人気キャラなんてどうでもいいだろう。
万が一訴えるとすれば、順番的に”うまえもん”が訴えられるのが先だ。
悪質なパクリ(盗作)
一方悪質なパクリとはとんなものか。
偽物であることを隠して発表する、あるいは本来の制作者に損害を与えるようなパクリだ。
そこに尊敬や愛情は存在しない。
良質なパクリとの大きな違いは、原作者にバレたら困るということである。
Web上にあふれるパクリサイト
あなたもこんな経験はないだろうか?
Webで何かを検索していて、複数のページを見る。
「ん?これさっき見たページと言い回しが若干違うだけで、内容そっくりだな…」
こういったページが、まさに悪質なパクリである。
この場合、どちらかのサイトが他人の書いた記事を盗用している。
そしてパクリだとバレないように、少しだけ言い回しや順番をイジり、自分のサイトの記事として発表したのだろう。
原作者側からしたら、苦労して書いた記事をパクられるのは非常に不快である。
さらにパクられたページのせいで、自分の記事の検索順位が下がることも考えると絶対に許せない。
他人の作品をあたかも自分の作品かのように発表し、それによって利益を得る。
これが悪質なパクリだ。
パクリの線引は難しい
今紹介したようなケースは、明らかに悪質なパクリだと断言できる。
しかし中には、悪いパクリだと断罪していいものか微妙なケースも有る。
たとえば音楽の場合。
有名なアーティストの楽曲の中にはパクリと言われる楽曲も多い。
実際に聞いてみると、確かにそっくりなものがある。
だがこれを全て悪質なパクリと言っていいのだろうか?
というのも、現在この世界には何億という曲が存在しているが、一方で使える音階の数は限られている。
この条件でまったく被らない音楽を作れという方が難しいだろう。
よく探せば必ずどこか似たようなフレーズは出てくるはずだ。
あるいは本人にその気がなくても、無意識にパクってしまってる…というケースも、ありえない話ではない。
ボクもかつて鼻歌でオリジナル曲を作っていたことがある。
「これミリオン行くわ!オレ天才なのかな?」
と思うような作品をいくつも作り上げてきた。
しかし数分後、実はどっかで耳にしていた曲だと気づく。
「あ、これよく考えたらミスチルの曲じゃん」
こんなことばかりだった。
なんでもかんでもパクリ認定するな
人は何かを学ぶとき、たいていの場合「模倣」することから入る。
どんな偉大な芸術家も、最初は誰かの作品を真似するところからスタートだ。
そして多くの作品を模倣した上で、ようやくオリジナリティというものが出てくる。
名作と呼ばれる作品も、0からすべてを創造したわけではなく、誰かから何かしらのインスパイア(影響)を受けてるわけだ。
たとえば
- 〇〇の漫画は〇〇先生の漫画に絵が似てる!
- あの漫画はストーリーが〇〇と同じだ!
という作品はよくある。
しかし先程述べたことを考えれば、影響を受けた漫画に作風やストーリーが似てしまうのは、当然といえば当然だ。
それにこれだけ多数の漫画が出回ってる中で、どの漫画とも全く被らないストーリーを考えるというのは難しい。
こうしたものを全てパクリと非難してしまっては、もはや創作など不可能になってくる。
仮に「完全に新しいアイディア」しか認めないような世の中になれば、奇をてらっただけの退屈な作品があふれ返ることになるだろう。
良いパクリと悪いパクリの違いまとめ
以上、良いパクリと悪いパクリの違いを話してきた。
最後におさらいすると、良いパクリ(パロディ・オマージュ)は以下の通りだ。
一方で、悪いパクリ(盗作)は以下のものになる。
世の中にはパクリなのかどうか微妙なケースも多く存在する。
だがブロガーとしてこれだけは正しいと断言できる。
他人のブログ記事をコピーして、言い回しや順番だけを変える行為は悪質なパクリだ!