神奈川県と山梨県をつなぐ道志みち(どうし)にツーリングに行ったライダーがコロナに感染したとの情報がtwitter上で流れています。
道志でツーリングしたライダーがコロナに感染!?
道志みちといえば関東南部のツーリングスポットとして有名です。
最近も、コロナ自粛ムードに関わらず、多くのライダーが集まっていると話題を呼んでいました。
そんな中あるツイートがちょっとした議論になっています。
知人が新型コロナに感染しましたと連絡がありました。ここ半年は連絡程度で、会っていませんでした。
2週間前にバイクで、ソロツーリングしたそうです。
その前後は在宅勤務だったそうです。
高井戸→どうし→多摩周遊
道の駅のトイレと自動販売機くらいしか利用していないとの事。— さかい (@mms5444) April 12, 2020
このツイート主さんの知人がコロナに感染して現在入院中なのだが、その2週間前に道志へソロツーリングに行っていたとのこと。
そしてその前後は在宅勤務だったそうです。
このツイートはバイクまとめサイトにも取り上げられ、案の定ツーリング自粛派とみられる人たちからは
「だからツーリングに行くなと言ったんだ」
「こういう馬〇どもが感染を広げているんだ」
といったコメントが寄せられています。

道志でコロナ感染はデマ?
ただし、一方でこれはデマではないかと指摘するコメントもあります。
「自粛を促すために話をでっちあげたんじゃないか?」
「ツーリングをよく思わない人による創作なんじゃ・・・」
といった道志でコロナに感染したという話はデマなんじゃないかというコメントもそこそこありました。
正直なところ、僕もこの話がデマの可能性は十分考えられると思います。
というのも、「道志でコロナに感染」という公式なニュースは現在発表されておらず、情報ソースは上で取り上げたツイートのみです。
そしてツイートなんてものはぶっちゃけ書こうと思えばいくらでも嘘が書き込めます。
たとえば先日も、「〇〇社でコロナ感染者が発生した」と嘘の情報をネット掲示板に書き込み、逮捕された事件もありました。
これと同様に、「コロナ自粛ムードの中でのツーリング」をよく思っていなかった人が、ツーリングをやめさせるために、
「ツーリングでコロナ感染者が出たぞ!」
というデマを書き込む可能性は十分あり得えます。
もちろん、このツイートをされた方が嘘をついているんだ!と言うわけではありません。
あくまで可能性の一つとしてあり得ない話ではないから、こういう話が出てもすぐに鵜呑み(うのみ)にはしない方がいいということです。
道志でのツーリングが感染の原因とは考えづらい
また、このツイートを見る限りでは、ツーリング中に感染したのかどうかも正直かなり怪しいです。
というのも、以前にも記事にしましたが、「ツーリングにおけるコロナ感染」の確率は理論上、非常に確率が低いです。
ツイートによると仕事は自宅でされていたということですが、仕事以外にも外出の機会はいくらでもありますし、家族から感染するという可能性だってあります。
というか、そっちの方が回数や危険度から見ても、明らかに可能性は高いでしょう。
まとめ
以上をふまえて僕の意見をまとめると
「道志でのツーリング中に感染した確率は0とは言い切れないが可能性は低い」
ってのがボクの正直な感想です。
理由は以下の3つ
- 情報ソースがツイートのみ
- ツーリングでの感染リスクは理論上かなり低い
- 他の原因での感染リスクの方がはるかに高い
この時期のツーリングは避けるべきなのか
とはいえ、
「リスクが0でない以上ツーリングは避けるべきなんじゃないか?」
「人の命がかかっている以上、ごくわずかな可能性であってもリスクは下げるべきだ」
と思う方もいらっしゃると思います。
ですが、そもそも「リスク0」なんてものは生きてくうえでまずありえません。
たとえば、日本ではコロナが蔓延する以前から毎年肺炎で10万人前後の方が亡くなっています。
肺炎の原因は細菌・ウイルスによるものがほとんど。
そしてこの細菌・ウイルスはやはり人から人へと感染します。
ということは普段から人との接触を自粛したほうが、老人が亡くなるリスクは低くなることになります。
つまり
「人の命がかかっている以上、なにがなんでもリスクは避けるべき」
という理屈で言うなら、新型コロナが出てくる以前から普段のツーリングや外出も控えるべきということになります。
あるいは交通事故なんかを例に出しても同じことが言えますよね。
そもそも車やバイクを運転すればそれだけ「人の命を奪うリスク」が出てくるワケですから。
毎年交通事故では約3000人の死者、約50万人の負傷者が出ているので、確率で言えばコロナ感染のリスクよりもはるかに高いです。
すなわち
「人の命を奪う可能性がある以上、何が何でもリスクは避けるべき」
というなら、コロナとは関係なしに普段から車やバイクの運転を控えていなければ筋が通りません。
そもそもリスクというものは必ずトレードオフの関係にあります。
トレードオフっていうのは何かを得ればほかの何かが犠牲になるっていう意味です。
たとえば上の交通事故の例でいえば
車を運転しないことで「交通事故を起こすリスク」を抑えれば、その代わりに「便利さ」を失います。
何が何でも「命を失うリスク」を最優先に考えるなら、便利さを優先させる「車に乗る」という選択は間違ってることになりますね。
でも実際には「便利さ」を優先している人がほとんどなのが現実です。
要は普段からそういったリスクとメリットを天秤にかけて我々は暮らしているっていうこと。
限りなく低いリスクにまで気を取られたら、それ以上に多くのリスクを作り出す可能性があるよ、ってことです。
そしてボクは「ツーリング」という行為自体は、コロナ感染リスクはほぼ0に近いものと考えています。
その具体的な根拠や「ツーリングを自粛することで逆に生まれるリスク」に関しては以下の記事で詳しく説明しています。